年末年始に山形から母が来ていて。
一人じゃ淋しいと言うので、夫が呼んでくれた。
母と二人で年末の買い物の途中喫茶店でお茶を飲んだ。
その時、母がくろプラに自分が死んだら
「この指輪をお前にもらって欲しい」と田舎臭いデザインの
指輪をうっとりとした目をしながら見せてくれた。
アクセサリー類をあまり身につけないくろプラは
「いらね、こんなの」と即答。
母はどうしてももらって欲しい、とその指輪の
ことを話し出した。
母は18歳で父の元に嫁いできたのだが、
見合い話がまとまって直ぐに、街の時計屋さんに連れて行かれて
その指輪を買ってもらったらしい。
当時は、その片田舎では婚約したからといって
そんなロマンチックなことをする男は多くはなく、
隣近所では母だけがもらったらしい。
母の母、つまりくろプラのばあちゃんは自分の娘が
そのような優しい男の元に縁談が決まり指輪を
もらったことが自慢で吹聴して歩いたらしい。
確かに、なかなかイイコトをする父だった。
でも、おまけも聞いた。
指輪を買うのに、格好がひどかったらしい。
父は婚約指輪を買うのに、股引を履いて迎えにき、
さらに「誕生石がオススメです。」と言われたけど、
いかんせん、母は4月生まれ。
誕生石はダイヤモンドである。
22歳の農家の跡取りはそんな金はない。
母の左手薬指で鈍く光る指輪は、いつかくろプラの
物になる。
ありがたく、いただこう
一人じゃ淋しいと言うので、夫が呼んでくれた。
母と二人で年末の買い物の途中喫茶店でお茶を飲んだ。
その時、母がくろプラに自分が死んだら
「この指輪をお前にもらって欲しい」と田舎臭いデザインの
指輪をうっとりとした目をしながら見せてくれた。
アクセサリー類をあまり身につけないくろプラは
「いらね、こんなの」と即答。
母はどうしてももらって欲しい、とその指輪の
ことを話し出した。
母は18歳で父の元に嫁いできたのだが、
見合い話がまとまって直ぐに、街の時計屋さんに連れて行かれて
その指輪を買ってもらったらしい。
当時は、その片田舎では婚約したからといって
そんなロマンチックなことをする男は多くはなく、
隣近所では母だけがもらったらしい。
母の母、つまりくろプラのばあちゃんは自分の娘が
そのような優しい男の元に縁談が決まり指輪を
もらったことが自慢で吹聴して歩いたらしい。
確かに、なかなかイイコトをする父だった。
でも、おまけも聞いた。
指輪を買うのに、格好がひどかったらしい。
父は婚約指輪を買うのに、股引を履いて迎えにき、
さらに「誕生石がオススメです。」と言われたけど、
いかんせん、母は4月生まれ。
誕生石はダイヤモンドである。
22歳の農家の跡取りはそんな金はない。
母の左手薬指で鈍く光る指輪は、いつかくろプラの
物になる。
ありがたく、いただこう
#
by kuro-pula
| 2012-01-19 22:25